ACTIVITIES活動実績

経営革新のために“感性”を磨こう!
デザインマネジメント(感性編)
~時代の変化への適応力が試される、デザインセンスを身につける方法~

VALUE LABOでは「デザインマネジメント」についての研修を多くの企業経営者、責任者、ビジネスマンに向けて実施しています。これに加えて、企業様からの依頼に応えた研修の実施にも対応しています。

ここでは、東証一部上場企業である製造業からの依頼で行った研修「経営革新のために“感性”を磨こう!デザインマネジメント(感性編)~時代の変化への適応力が試される、デザインセンスを身につける方法~」についてご紹介します。

CLIENT:
企業・自治体・支援機関

対象企業の課題「新規事業の創出がうまくいかない」

近年、多くの大企業において「新規事業部門」が設置され、新規事業創出を目指す動きがみられます。これは、多くの企業の「既存事業」の市場が飽和状態にあるという意識や、事業のライフサイクルがどんどん短期化して単一事業で収益を確保できる期間が短くなっていることなどが背景にあります。そして、次々と生まれてくる新しいテクノロジーを活用することで、新規事業を創出できるのではないかという期待もあり、大きな経営資源を投入しているケースも見られます。

ただし、アビームコンサルティング株式会社によると、新規事業創出を検討した企業のうち創出に至る割合は45%と半数以下で、2013年の調査より10%低下しており、新規事業の検討から創出までには未だに大きなギャップがあります。また、企画段階(コンセプトの創造から事業計画の立案まで)にかける期間も、顧客ニーズや最新技術動向などの変化への対応により、2013年と比較して若干長くなっており、この点でも、新規事業創出の難易度が上がっていることがうかがえます。


今回の企業も、所属市場において既に大きな存在感を有している企業ではありましたが、新規事業の創出をミッションとする部門を設置しながらも、なかなか創出まで至らない状態にあり、外部の知見を取り入れるべく動かれる中、責任者のお一人がVALUE LABO草野の「デザインマネジメントセミナー」を受講され、ご自身の組織のメンバーにも聞かせたいとのご要望を頂き、実施に至りました。

受講者の皆さんは、「アイデア、感じたものを”形にする”のが難しい」「実現性を重視し従前の発想から抜けられない」「組織の枠組みに縛られ、直感/感性をどう磨いていけば良いのか分からない」「行動に移し外の世界に触れたい、でも踏み出せない」といった悩みを抱えている方が多くいらっしゃいました。そして、そうした課題が、組織に関わる課題であると認識している方も多くいらっしゃいました。

セミナー「デザインマネジメント(感性編)」

セミナーでは、次のような内容を取り上げました。

1.新しい時代への一歩を踏み出そう
  ・直感と感性の時代と言われる理由とは?
  ・原点回帰こそ経営進化へのヒントを与えてくれる

2.デザインセンスはつくられる
  ・センスをつかさどるもの
  ・美意識とセンスの関係
  ・直観力を身につける(アート思考への気づき)

3.デザイン思考の原点
  ブルーノ・ムナーリから学ぶデザインマネジメント
  ・ブルーノ・ムナーリについて
  ・ブルーノ・ムナーリの発想力、創造力×想像力の源に触れよう。
  ・本質的な価値に近づくために大切なもの

4.事例紹介
  ・資生堂が考える「美への思い」と企業文化を知る
  ・アートの宿?板室温泉 大黒屋の秘密
  ・クリティカル・メイキングの授業「ロードアイランド・スクール・オブ・デザイン」に学ぶ
  ・アートとサイエンス 「レオナルド・ダ・ヴィンチ」の作品について考察

5.デザインの根源はコミュニケーション
  ・コミュニケーション・デザインとは?
  ・コミュニケーションとデザインの関連性を実感しよう!
  ・知るっておもしろい 楽しいをデザインする
  ・人間の未来を想像する

6.質疑応答からの参加型ディスカッション

デザインマネジメントが現代に求められる背景や、デザインマネジメントに不可欠な素養である「デザインセンス」や「美意識」の重要性をお伝えしました。さらに、「感じる(センス)をつかさどるもの」「直感力の正体」を紐解いて「本質的な価値」を探るべく、デザイン思考の原点といわれるデザイナー、ブルーノ・ムナーリの軌跡をたどりながら、彼の発想力、創造力×想像力の源について紹介しました。ブルーノ・ムナーリ<Bruno Munari(1907年-1998年)>はイタリアの芸術家で、美術家、グラフィックデザイナー、プロダクトデザイナー、教育者、研究家、絵本作家など、様々な分野で活躍しました。著作「ファンタジア」の中で、 ファンタジア(ファンタジー)と創造、ファンタジアとデザイン、ファンタジアと教育についてなどについて、素晴らしい示唆を残しています。

また、感性、アートを組織やビジネスの運営に活用する事例、コミュニケーションとデザインの関連性について紹介しました。途中ワークやディスカッション、質疑応答も含め、4時間にわたる研修となりました。

セミナー終了後 受講者の評価

終了後のアンケートでは、気づきとして「”直感、感性、美”の重要性が理解できた」「五感を働かせ、”考えを形にする”ことが大事」「直観力を鍛える事。想いを強く持ち行動する事は大切」「フレームワークの改善だけではダメ!」といったコメントがありました。

また、業務に生かしたい・取り入れたいこととして、「感性を大事にする」「五感を磨く3要素を実践する」「直感を否定していたが、大きく変わった。直観力を意識した仕事をしていきたい」ことを挙げる方が多くいらっしゃいました。

「アイデア、感じたものを”形にする”のが難しい」という悩みをお持ちの皆さまに、何よりも自由な能力であるファンタジア(想像)を存分に発揮できるよう、研修での気づきを今後の業務の中で意識していただきたいと思います。

最後に、セミナー終了後のアンケートを受けて、草野から受講者への送ったメッセージを引用します。

先日は、「デザインマネジメント(感性編)」にご参加いただきましてありがとうございました。
たくさん方にご関心をお持ちいただき感謝申し上げます。(とてもうれしかったです)

デザインはイノベーションを推進する力になります。 その大きな理由として、デザインは、企業が大切にしている価値を探ることからはじまり、真の問題を見つけ、課題を視覚化(目標を描く=グランドデザインを描く)、それを実現しようとする意志を表現し、事業にしていく性質がデザインにはあります。

このようなデザインプロセス(デザイン教育(育成)、イノベーション力の推進)を通じ、企業価値の向上を実現するためにデザインを重要な経営資源として活用していくことが「デザインマネジメント」の大きな役割です。

デザインマネジメント、デザイン思考とは何か、デザインと経営との関係性、デザインで何を実現するのか、デザインとどう向き合うべきか等について、今回のセミナーでお役に立てたのであれば光栄です。

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